【読書感想】やんちゃな息子が絵本で泣いた『葉っぱのフレディ』ってどんな話?あらすじ紹介、感想、レビュー、読書感想文

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こんばんは(*^^*)

我が家では子供たちに夜寝る前に1つお話を読んであげています。

今日、初めて絵本でやんちゃ坊主の息子が涙ぐみました。

『葉っぱのフレディ~いのちの旅~』という絵本です。

とても良い絵本だなぁと思ったので、あらすじを紹介します(^-^)

感想も書いていますので参考にしてみてください。

夏休みの読書感想文にも良い本だと思います(*^^*)

『葉っぱのフレディ~いのちの旅~』

『葉っぱのフレディ~いのちの旅~』の存在は私自身最近まで知らなかったのですが、初版が1998年に発行されています。

きっと知る人ぞ知る良い絵本なのだろうと思います。

「いのち」を感じられる絵本

緑の公園

お話は一本の木で育った葉っぱのフレディを主人公として、そのフレディが生まれて散ってゆくまでの一生を描いています。

主人公のフレディのほかに、葉っぱの仲間たちのアルフレッド、ベン、クレアそれから物知りな親友ダニエル。
挨拶に来てくれる鳥たち、太陽、お月さま、暖かい季節と寒い季節で別人のようになる風。たくさん登場人物がいます。

物知りなダニエルがフレディに自然の色々なことや、葉っぱの仕事を教えてくれてフレディは毎日が楽しくて幸せでたまらないという風に暖かい季節を過ごします。

紅葉

やがて秋がきて、フレディたちは一気に紅葉します。
葉っぱたちがそれぞれ違った色に変わり、虹のような美しさです。
フレディが同じ木の同じ枝に生まれた葉っぱたちがそれぞれ違う色に紅葉するのを不思議がっているとダニエルが言います。

「生まれたときは同じ色でも、いる場所がちがえば太陽に向く角度がちがう。風の通り具合もちがう。月の光、星明り、一日の気温、なにひとつ同じ経験はないんだ。だから紅葉するときはみんなちがう色にかわってしまうのさ」

私たち人間の人生を比喩していて、大人の私でも読み応えのある内容です。

…そして…夏の間、笑っていた風が寒い季節になり急に別人のように顔をこわばらせて葉っぱたちに襲い掛かってくる…

絵本を読んでいるとき、声のトーンを急にここで落として目を見てやると息子の表情がクッと緊張するのが分かりました。※

冬が来て、次々と落ちていく葉っぱたち。
悲しくなるフレディにダニエルは「みんな役割を果たして引っこしていく」と言う。

ついにダニエルと2人きりになったフレディは、ダニエルの言っていた「引っこし」が「死ぬということ」だと気付きます。

死ぬことを怖がるフレディにダニエルは言います。

「まだ経験したことがないことは こわいと思うものだ。でも考えてごらん。世界は変化しつづけてるんだ。変化しないものは ひとつもないんだよ。春が来て夏になり秋になる。葉っぱは翠から紅葉して散る。変化するって自然なことなんだ。きみは春が夏になるとき こわかったかい? 緑から紅葉するとき こわくなかったろう? ぼくたちも変化しつづけているんだ。 死ぬというのも 変わることの一つなのだよ。」

葉っぱも死ぬ、木もいつかは死ぬ。
春に生まれ、冬に死ぬフレディの一生にはどういう意味があるのか。

「ぼくは生まれてきてよかったのだろうか」

紅葉3

写真のある絵本

『葉っぱのフレディ』は絵本には珍しく、葉っぱの写真がたくさん使われています。

イラストの葉っぱだけでは表現できない「いのち」を写真から感じることができます。

シンプルな葉っぱのイラストと写真のみなので、子供たちは想像を膨らませてお話に聞き入っているようでした。

いつもなら絵本のイラストを見て、お話の途中であーだこーだと話し出す息子が突っ込みどころのないシンプルなイラストや写真を目の前に、珍しく静かにしていました。

主人公であるフレディや仲間の葉っぱたちがどんな形をしているのか、紅葉でどのように変わったのか。

夏の間の楽しそうな葉っぱたちの様子、冷たい風に耐える様子、そしてどのようにして散っていってしまったのか。全ては聞く側の想像に任せられます。

きっと、それが余計に息子の感受性を揺さぶったのでしょう。

絵本を読みながら時々子供の目を見ると、その場面場面でキラキラした目をしたり緊張したり悲しい目をしていました。

その目を見て感情を共有し、私も同じように感動することができました。

ついにフレディが木から落ちる

ついにフレディが「死ぬ」日がやってきます。

初雪の日、真っ白で静かな雪の重みを感じながら風に乗って枝から離れます。
地面におりたフレディが見たものは、自分のいた木のたくましい全体像でした。

フレディは眠りに入る前、ダニエルから聞いた「いのち」という言葉を思い出します。

枯葉になったフレディは雪解け水と一緒に土となり木を育てる力になるのです。

『葉っぱのフレディ』を読み終わるころ

『葉っぱのフレディ』を読み終わるころ、いつも絵本を集中して聞けない息子が涙ぐみ鼻をすすっていました。

幼い息子の心に、どのようにこの話が刺さったのでしょう。

「いのち」とはどういうものなのだろうか。

私たちが生まれて、死んでゆく、その一生にどんな意味があるのだろうか。

今は分からなくても、少しずつ少しずつ世界を見て視野を広げて一生を大切に生きてほしい。

必ず生まれてきたことに意味があるということ、そして一生懸命生きた人生が次の世代の力になること。

私の背中を見て、子供たちがたくましく育ってくれることを望みます。

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